【短】秘密のサンタクロース
『・・・』
答えられなかった。
歯がガタガタと音を立てて震えている。
「ごっめ~ん」
ホースをもつ男子達の中から1人がこちらへ向かってくる。
あたしはブルブルと小刻みに震えながらその人を見た。
その人は長身で顔立ちがくっきりで笑顔を浮かべていた。
・・・謝る気ある?
「ごめん、ふざけて遊んでたんだけどさ。かかっちゃった。大丈夫?」
『大丈夫じゃないです・・・』
ギロリと睨みつけると彼はあたしをじっと見る。
そしてゆっくり口をあけた。
「・・・とにかく脱いだら?」
『はっ!?』
脱ぐって!!!
彼はあたしの反応を見て一瞬不思議そうにしたけどすぐに「ああ」と言って笑った。
「脱ぐって着替えろって意味だからね?変な意味じゃないから」
『・・なっ!』
彼の言葉に顔が少し赤くなる。