【短】秘密のサンタクロース
大好きの気持ち
寒い日
***
今日は、この冬1番の寒さらしい。
朝家から出ると息がいつもよりも白くてなんだか妙に風も強い。
これで雪が降ったらこの寒さも許せる。
でも、雨が降ったらもう何もかも許せない。この寒さ。
首に巻いてるマフラーで口を覆って少し早足で学校へ向かう。
学校に着くとあたしの教室の前に男子が数人溜まっていて何かの話で盛り上がっている様子。
その男子達の中に小川の姿を見つけた。
小川と、手、つなぎたいなあ。
って言ってもこれは小川の手が暖かくてあたしの手が冷たくて震えてるからつなぎたいなって思っただけ…ってあたしなに言い訳してるんだか。
小川をチラリと見ると小川はみんなの話で楽しそうに笑っている。
目線をそらしてもその笑い声でなんだかつまんなくなる。
なんだよ、「おはよう」も言ってくれないのか。
男子達の間を通り抜けてやっと教室のドアに手をかけたとき。
「あ、椎名」
この声は小川。
今更「おはよう」?
「今日、1人で帰って?」
…は?
『なんで?』
今日はこの冬1番の寒さだよ?
こんな日こそ、アンタの出番じゃないの?
今日は、この冬1番の寒さらしい。
朝家から出ると息がいつもよりも白くてなんだか妙に風も強い。
これで雪が降ったらこの寒さも許せる。
でも、雨が降ったらもう何もかも許せない。この寒さ。
首に巻いてるマフラーで口を覆って少し早足で学校へ向かう。
学校に着くとあたしの教室の前に男子が数人溜まっていて何かの話で盛り上がっている様子。
その男子達の中に小川の姿を見つけた。
小川と、手、つなぎたいなあ。
って言ってもこれは小川の手が暖かくてあたしの手が冷たくて震えてるからつなぎたいなって思っただけ…ってあたしなに言い訳してるんだか。
小川をチラリと見ると小川はみんなの話で楽しそうに笑っている。
目線をそらしてもその笑い声でなんだかつまんなくなる。
なんだよ、「おはよう」も言ってくれないのか。
男子達の間を通り抜けてやっと教室のドアに手をかけたとき。
「あ、椎名」
この声は小川。
今更「おはよう」?
「今日、1人で帰って?」
…は?
『なんで?』
今日はこの冬1番の寒さだよ?
こんな日こそ、アンタの出番じゃないの?