【短】秘密のサンタクロース
「付き合おう?って言ってるの」


そう言ってまた強くあたしを抱きしめる小川颯。



『付き合うって・・・』


今あったばかりじゃない


『あたし、アンタの事知らないし』


「じゃあ、付き合ってこれから知っていけばよくない?」


知っていけばって・・・


「クリスマスまでの期間限定とかは?」


彼がピン!とひらめいた顔で言うその提案は名案とは言いにくい。


『なんで、あたしが付き合わなきゃいけないの?』


「う~ん、だって俺あったかいっしょ?それにさっき水ぶっ掛けちゃったし・・・。それのおわびも兼ねてクリスマスまでの間、椎名をあっためてあげる♪」


・・・何いってんだか。おわびってほぼ矯


『いらないから。そういうの』


そんなの冗談じゃない。
罰ゲームだとしても絶対に付き合わない、こんなヤツとなんか!!


「だ~め♡俺おわびしないと気がすまないし」


それ、迷惑なんだけど・・・


「それに、椎名が好きだから」


・・・は?


何、この軽い愛の告白は

< 7 / 54 >

この作品をシェア

pagetop