救い




いつもの朝。




黙って家を出る。




゛行ってきます"


なんて言わなくなったのはいつからだろうか。




お父さんはほとんど家に帰って来ない。


仕事が忙しいから。



お金さえ与えてればいいと思ってる。




あたしはお父さんの為に勉強を頑張る。


お父さんを落胆させたくないから。





お母さんは、会社勤め。


お母さんも忙しい。


だからあたしは、お母さんの負担になるべくなりたくないんだ。





おじいちゃんもいる。


元気が自慢だった。









だから




この時までは、こんなことになるなんて



思わなかったんだ…………。








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