でも、そんな気持ちとは裏腹に





まだ完全でなかったあたしの体は、悲鳴をあげはじめていた。






さっきから、喋るのも辛い。







いまあたしの周りには誰も居なくて、お父さんも偉い人達とお酒を飲んでる。






今しかチャンスはないと思い、会場を抜け出し、廊下から死角になっているソファーに腰を下ろした。







「…っ……


はぁー、はぁー、」





息が苦しい。





お願いだから早く治まって!






そう思うのに、一向に治まる気配がない。







悲しくなって、涙がこぼれてきた。







あたしこのまま、死んじゃうのかな……







それとも、こんな考えは大袈裟?







でも





大袈裟でも何でもいい。





このままなんの意味もなく存在してるくらいなら、いっそこのまま……









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