絆
再会
目の前がだんだん霞んできて、もうだめだ……
そう思ったとき……
「……麗さん……!?
麗さんじゃないか!
しっかりするんだ!」
この声………
どこかで聞いたことある……
なんだろう、ひどく安心する、この臭い………
誰かが必死にあたしの名前を呼ぶから
あたしは現実に引き戻されるようにして、ゆっくり目を開ける。
え?
どうして…………?
なんで桜井先生が、ここにいるの………
そこには、あたしの目を真っ直ぐ見つめ、ひどく動揺している先生がいた。
「な、んで………
先生が……っ……」
わけがわからない。
なんで先生がここにいるのか。
「そんなのは後だ。
今すぐ病院いこう。
すぐに楽になる」
先生……
先生は優しいんだね…………