絆
あたしは散々先生を
振り回したのに
責めもしないで助けようとしてくれるなんて。
でも……………
「……っ……
ごめんなさい、、
大丈夫です…
病院なんか行かなくても、もう少ししたら落ち着きますから、、、」
力を振り絞り、必死に言った。
いま抜け出して、病院なんて行ってられない。
もしばれたら、あたし…………
でも先生は、あたしの話を無視して抱き抱え、強引にタクシーに乗った。
携帯を取り出し、何処かに電話をかけてる。
それが終わると、あたしの首元にスッと手を入れた。
多分、脈を診てる…
「……っ、はぁーっ…………
頼むから、降ろして下さい………
こんな、ことが……ばれたら、あたし…………」
どんなにごまかしても、苦しさだけはごまかせず、途切れ途切れにしかはなせない。
体に力が入らないから、抵抗することもできない。
「大丈夫。
君は何も心配しなくていい。
すぐに楽になるから。
頼むから、話すの止めて」