彼の隣、カレのとなり
そんな中、カレはなんだか忙しくなってしまったらしく、私をかまってくれる時間も格段に減ってしまった
――ねぇっ!
『にゃあっ』
「ん?
どした、急に」
――ちょっとはかまってよ!暇なんだけどっ
『にゃーにゃー!』
「腹減ったのか?
さっき食ったばっかだろ?」
ちっがーう!!!
お腹なんて減ってないわよ!
「なんなんだ?
さっきから・・・」
そう言って、カレは呆れたように私を無視して、仕事に向き直ってしまった
前世なら、こんなのありえなかったのに・・・っ
なにか辛いことがあると、すぐに前世の思い出に縋ってしまう私は、本当にどうしようもない馬鹿だ
もう、なにもかも手遅れだと言うのに――
あのときに願った思いは、間違いだったのかな・・・?