distance
「この、マイペースカップルがぁ!!」


ばいばーい、と笑顔で手を振るあたしと、
まだ怒りが収まらない様子でとふたりの後ろ姿を睨み付けているたっくん。




「ね、帰ろ?」


あたしが声をかけると、一気にやさしい顔になって
自然に左手を握ってくれる。




「たっくん?」


「?」


「あたしが手をつなぐのは、世界中でたっくんだけだからね?

百合香様ともつながないから、あんまり怒らないでね?」



小悪魔。

呟いて苦笑いしたたっくんと、
やっと手に入れた、当たり前に変わりつつあるぬくもりに、笑顔が隠せないあたし。


どうか明日も、この手をつなげますように。

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