天然な彼女!?
「凄い熱・・・。」

俺はタクシーを
拾って、ホテルに向かった。

少し前まで一緒にいた
部屋に翼をつれて行って、
ベッドに寝かした。

一応医者に見てもらうと、
雨の中でいたので、
肺炎を起こしかけていた。

翼の両親がやって来て、
俺は頭を下げた。

「スミマセン。
俺が変な意地を張って。」

「いいんだ。
俺達も焦り過ぎた。」

「翼の事は愛しています。
ただ両親みたいに、
焦りたくなかった。

自分のペースで進みたく、
だから翼の気持ちを
考えていなかった。」

「いいや。君は知っている。
だから翼は、
毎日デパートの前で
君を待っていた。」

「そうなんですか?」

「ああ。
今日はいつの間にか、
1人で行ってしまった。

それだけ相馬君のことを
愛しているんだろう。」

俺は翼の近くに行き、
手を持った。
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