【続】天国に近い場所
「進路か‥」


夏莉と下駄箱で靴を履き変えながら、ボソッと呟く私。





「…志乃は進路まだ決めてないんだ?」


夏莉が踵をトントンと地面に当てて、ローファーを履いた。





「決めてナイ(汗)ってゆか、忘れてた感じ?」

「将来の夢とかもないの?」



夢?



「ないな…夏莉は?」

「あたし?…あたしは大学に行こうと思ってるよ!“保育士”になりたいんだ♪」


夏莉はニコッと笑って言った。私は夏莉と並んで歩き出す……




保育士か…


夏莉に、夢があったんだ。

知らなかったよ…
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