◇サヨナラ

◆おしまい◇



「ごめん…」


まだまだ肌寒く、

パーカーの袖で

手を温める頃。



あたしは

もう何度目か

わからない

「ごめんね」を

君に降りかけていた。



寒がりなあたしの手は

どんなに温めても

冷たくて、

いつでも震えていたけど、

きっとあのときは

君の心の方が

冷たくて、

淋しく凍えていたんだろうね。



< 2 / 21 >

この作品をシェア

pagetop