先生なんて言わせない2 -Love Weekend- *更新停止中*
断る隙もなく、言い逃げされたじゃない。
そう思うけど、とっさのことに、あたしの声は言葉にならなかった。
「私、高村さんのそういう態度が嫌い」
「ひゃっ」
樋渡さんの手がいきなりあたしに伸びてきて、一瞬目をつむった。
それと同時に何か引っ張られる感触。
目を開けると、樋渡さんがあたしの胸元のチェーンを引っ張っていた。
その先には、
結婚指輪がある。
「これが大事なら、ちゃんと断りなさいよ!
でないと、あなたに負けた私がマヌケじゃない…」
樋渡さんは前半を力強く、後半は顔を歪めて言った。
「高村さんがふらふらしてるようじゃ、…を諦めきれないわよ」