水曜日、16時20分
それからクラスの友達の話をして、先生の話題が出た。

先生と私の話。

「なんかちょっとうらやましいです。信頼って感じで。先生が柚瑠子先輩を見る目、」

「なんかやらしいよね」

「やらしくないです! どんな教師ですか!? 真面目な目ですよ」

「えぇー」

「えぇ……、って何残念そうにしてるんですか。私がえーって感じです」

「だってぇ」

「だって、じゃないですよ。やらしーのは先輩だけです」

「そうかも。かもね。」

微笑んで見せる。

「先輩、変なことゆわないでくださいよ」

「うん。私がやらしい目で見るのは芽衣だけから。安心してね」

「どういう意味ですか!?」

「こういう意味だっ!」

うりゃー、でこぴんをくらえっ

「いたっ、わ、え? 意味がわかりません!」

「考えるんじゃない感じるんだ」

「私感度悪いんです」

「そうか、私もだ」

いや、私たちの悪いところは頭だろ。実際。

「もう、からかわないでくださいよ。これでも、私、先輩に憧れているんですよ? 私、先輩みたいになりたいって、ずっと思ってて、それで」

なんて言ってうつむいて赤くなってしまう。なんだこいつ、わたしのことが好きなのか?

ううん。そうじゃない。違う、私。芽衣のことが好きなんだなって、そう思う。
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