狂愛の姫君
死神姫の恋
姫様!!魔王様よりお呼び出しが。。。

そんな声が聞こえると私は自慢の大きな鎌と
漆黒のマントを羽織ってお父様の元へ

お父様は一枚のカードを私に託すと
   行って来なさい。。。
             と一言。

私はいつもどうりターゲットに近づいて鎌を振り下ろす。
たったそれだけの事が出来なかった。。。

ターゲットは人間,とある国の王子。
 人間一人私には殺すなんて容易い事。
だって私は死神姫。魔王の娘なのよ。。。

悪魔は私に言った
 姫様はあの貴公子に恋してしまったのです。

なんてこと!
 死神が人間に恋するなんて。。。

   何をしているの?
突然かけられた声。
それはターゲットから発せられたもの。
とても甘くて蕩けてしまいそう。。。

パサッ。。。

マントのフードがとられてしまった。
光が眩しい。。。

    こっちの方が可愛いよ。
そう言って私の手を引いた。

。。。何処へいきますの?
    僕のお城へ。
何をしにいきますの?
    美味しい紅茶をご馳走しよう
どうして私に?
    どうやら僕は君が好きみたいだ。

顔が。。。熱い。
なんてことなの?どんどん深みへと落ちてゆく。。。

甘い紅茶を飲んだ。
 ベッドで甘い夢を見た。
旋律に合わせて踊った。
 砂糖菓子のような一日。

ベットに戻るとお父様の姿が。
    私の自慢の娘はここまで成り下がった。
なんのことですの?
    お前は掟を破った異端者だ。
なんてこと。。。!!
    残念だが私の手で処罰しなくてはならない。
そんな。。。お父様,待ってください。。。

涙を流しても私の罪は償えない。
そもそも人間と死神は結ばれないのよ。。。
私の魂は破壊され肉体は消滅した。
そして,王子様も。

ごめんなさい,王子様。
私があなたに恋をしたからだわ。
 ごめんなさい。。。
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