マイスィートアフタヌーン
「お友達は先生お好みのきちんとした方だしね」

まだ笑いながらポーリィが添えた。

メアリーアンの友人であれば、一度は顔を合わせているのだ。

女たちの飛び交う会話に怯みを見せずに加わったことから、家族に女性が多いのではと推測を立てれば、果たしてそのとおりだったフィデリティさん。

彼なら確かに上手に会話を続けそうだわね、と決め付けてうなずく。


「万一足止めに失敗してしまったとしてもここが見つかるわけはないもの、話をしていても大丈夫よ。これからどうするつもりなの? 当てもなくとび出してきたわけではないのでしょう?」


ここに来てまさかそんな無計画な出奔であったと言われてしまったら、大義名分の勢いが落ちそうだ。

女王の横暴から救い出した青年には、賢くあってもらわなくてはかいもない。
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