マイスィートアフタヌーン
あの調子での権勢は、まだまだ長く続きそうだ。
失礼ながら死の影などは、放たれる豪快な光に敗北している。

ランクをつけるとしたならば、誰もクィーンには敵いそうもない。


ポーリィはしみじみと、

「離れて思えば彼女たちも可哀相ね。自分が可哀相だったとは思いたくはないから勝手だけれど、学院長の狭く独断的な世界観はあの頃からさらに着々と成長しているのよ。そんなものを植え付けられて、破る者もなしなんて。繋がれた氷の鎖を断ち切る勇者は、何処の旅の空かしら~」


「誰か一人くらい意見のできる人間は見つけられないものかな。親戚や土地の有力者や聖職は」


三人はそろって、フレディに首を振って見せた。

申し訳なさそうに、ジョンは小声だった。
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