マイスィートアフタヌーン
さほど言いよどむ時間も与えられず、質問は問いかけた当人であるポーリィによって、さっさと打ち消されてしまった。


 話はそこからラインを変えて、ここから未来のことに移っていった。

未来にジョンが思っていること感じていること、友が知らせて寄越している新天地について彼女たちは特に知りたがり、彼は知っている限りすべてを語った。


この場の誰も、その土地を知らない。

希望の地となるはずの大陸の、土はどんな色をしているのだろうか、と。


「知らない色がありそうね? 知りたいことばかりだわ。手紙で知らせて。お願いね、ジョン」


ポーリィに頷くジョンの顔には、日暮れの他もう一つの理由から影が差していた。

笑顔で軽く蓋をされ、そうとは誰にもわからない。
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