マイスィートアフタヌーン
厳しい授業とさらに厳しい躾のカリキュラムをこなし修めた(はずだ)賢き彼女は、くるりと振り向いた顔に心配そうな表情をのせて言った。


「フレディ、疲れたんじゃない? 昨日から振り回してばかりで、私も悪いと思っているのよ。ちゃんと」


昨日。なのか? 

あの午後。寝ているところを起こされて、それがここまで続いているわけだ。


思い返せば――と、思い返してみるに。


こみ上げてくる笑いは、抑えようがなかった。

可笑しい。
昨日からの出来事は、自分には楽しかったようではないか。


ミセス・ミルトンほどの強敵を相手にして、かなりうまく立ち回ったと思う。

寝起きの頭を回転させて、指示以上の役割を果たしたと言える。
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