マイスィートアフタヌーン
 それでも見かけたジョンの仕草に、匂わすものはなかっただろうかと思い返してみようと思う。

何も。余所ばかりを見ていた自分には、何も引っ掛かってきはしない。


メアリーアンは自らの性質を考え諦めの息を吐き、良い方向に話をまとめることとした。


「自分で言ってたみたいにポーリィの道が啓けたんだから、これは喜ばしいことよね」
返事が返らない。

「ね?」


聞いていなかったわけではなく、フレディは考えていたようだ。

メアリーアンと同じように彼もまた、半ばでそれを断ち切ってしまい、


「良い方に進むことを期待しようか」

「言わなかった方を教えて」
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