My knight
「あっ待って!」
アタシは雄貴さんに呼び止められた。
「何ですか?」
「これ着てくれるかな?」
渡されたのは紙袋。
「良いですけど…。」
ガチャ
アタシは1人涼介の部屋に残された。
紙袋の中には…。
「わぁカワイイ!」
生地はピンク色で薔薇やレース、フリルやリボンなどの飾りが施されたワンピースが入っていた。
これを着て部屋を出る。
「雄貴さん?着替え終わりました。」
リビングの扉が開く。
中から出てきたのは涼介。
「……。」
「何よ…。」
「…めっちゃ可愛い。」
「っ~~(照)」
照れるアタシ。
「…姫?」
「へ?今、アタシの事…姫って言った?」
涼介は右手をアタシに出してくる。
「姫、お手をどうぞ。」
何言ってんの?
「いいから!!」
「…はい。王子。」
ニコッと笑う涼介。その笑顔は王子そのもの。
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