雪恋〜ゲレンデで恋して〜
「やっと見つけた…何してんのこんなとこで。」


そう話かけた。
少しピクッっとしたが、うずくまったまま…



「遥?」


名前を呼ぶと、ようやく顔を上げた。


「みんな心配してさがしてたんだぞ?」


怒りたかったが、顔をあげた遥の目が潤んでいたのが見えて強く言えなかった。


「…ごめんなさい。」


それだけ返ってきた。


「とりあえず無事で良かった。みんな心配してるからとりあえず宿に帰ろ?」


話をしたいけど、いつからここにいるのかわからない…とりあえず暖かい場所に連れてこう。


手を繋ごうと思って腕を掴んだら引かれた。


なんでだ?わからない俺はとりあえず隣を歩いた。



宿に戻るとみんなに謝って、愛菜ちゃんが遥を連れていこうとしたけど、俺はどうしても話がしたくて、引き留めた。


最初は戸惑ってたけど、部屋に来てくれた。


部屋に入り、ソファーに座らせ、温かい飲み物を買いにいく。


部屋に戻ると遥はソファーに丸くなって座っていた。

寒いと思い、毛布をかけてあげ、その隣に座った。



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