雪恋〜ゲレンデで恋して〜
「はぁ、愛菜、お前いつもナンパされてんの?」


その言葉に食いついてきたのはハルくんだった。


愛菜も余計なことを…って顔をしながら、ハルくんをなだめてた。



あたしは、


「シンくん。助けてくれてありがとう。あんなシンくん見たことない。でもカッコ良かったよ。」


と、シンくんを落ち着かせようと言った。


「あぁ〜マジやだ。俺のいないとこでナンパされまくってんのかと思うと落ち着いてバイトなんてできねー」


そう言いながら席につくシンくん。


「されまくってはないから」


となだめてみる。


「さっきの見たらイラついてお客とかどうでも良かったし。」


それってヤキモチ?なんか違うか?そう思いながら、でもはっきり俺の女とか言ってくれて嬉しかったよ。思わず、


「ヤキモチ?」


そう聞いてしまったあたし…


「俺だってヤキモチぐらいやくよ。」


と小さい声で言ったシンくんが凄くかわいかった。



しばらくして、なぜかシンくんとハルくんは念入りに木村さんにあたし達の事を頼んでバイトに戻っていった。


残された3人は苦笑いだった…


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