雪恋〜ゲレンデで恋して〜
「怖かった〜(泣)」


で、今は肩を抱かれる形…

彼女って…


ってか、あの状況ならそういうのが当たり前か…


嬉しい自分と、残念な気持ちになる自分がいた…


「焦った〜!!こっち見たら、変な奴に捕まってんだもん。いつも以上にスピード出しちゃったよ。やっぱ滑りいくの辞めとけば良かった…」


シンくんはそう言いながら、離れた。

あたしの為に急いでくれたんだ…

…嬉しい。あんな状況だったのに、シンくんの言葉や行動があたしをドキドキさせる。


「…ごめん。でも、シンくんスゴくカッコ良かったよ♪見とれちゃったよ♪」


あたしは、思ったことを言った。


すると、シンくんは、


「ハァ〜。そういうこと言ってると、いつかホントに変な奴に捕まるよ?しかもそんな笑顔で…」

と言われた。ってかため息って…


「だって…ほんとのことだし。シンくんだから言ったのに…それに、変な奴になんか捕まんないもん。蹴って逃げる」

恥ずかしかったのと、ため息つかれたショックで下を向く。

あたし告白してるみたいじゃん。

すると、

「ありがとな。でもホント気を付けろよ!」

と言われ、頭を撫でてくれた。
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