雪恋〜ゲレンデで恋して〜

｢お待たせ〜。乗って。｣

そう窓を開けながら言うハルくん。


…隣にはシンくんが乗っている。なんで？


ビックリしていると、


｢ど〜も！｣


と久しぶりにあの笑顔が見れた。


久しぶりに会えた嬉しさと、予想してなかったことに心臓がバクバク…


そんなあたしをよそに愛菜はあたしを車に誘導。


愛菜とあたしは後部座席に乗り込む。


乗るときにお願いします。というつもりが、｢お邪魔します。｣と言ってしまい、｢どうぞ。狭いですが。｣とハルくんに笑われながら言われた。


恥ずかしくなりながらも、車に乗って、ハルくんやシンくんがよく行くボードのお店に向かう。


車の中では、愛菜が前に乗り出しながらハルくんと楽しそうに話して、シンくんはそれを聞いて笑ってる。


あたしはというと、シンくんがいることに緊張して、話を聞くだけで、精一杯だった。


今まで、好きな人ができてもこんなに緊張したことなんてなかった…


じぶんでもどうしていいかわからないくらいの気持ちなんて初めてかも…


あたしはそれだけ、もうシンくんを好きになりすぎているのかも…と改めておもった。