雪恋〜ゲレンデで恋して〜
「あたしがワガママになったら大変だよ(笑)」


撫でられてる緊張誤魔化すように言った。


「そしたら、俺が受け止めてやるよ?」


真剣な顔で言われる。


えっ…それはどういう意味?


思わず固まる。


「プッ…何で固まるの?」


笑われたけど、それどころじゃない…


さっきの言葉が頭の中で何回も繰り返される。



「やっぱ…遥は鈍感だな。愛菜ちゃんの言ってた通り…正確には陽人だけど」


さっきから、話が読めない…あたし鈍感じゃないよ?多分…


鈍感と言われてすこし落ち込んでいると…



「遥?ちょっと散歩行かね?」


急にシンくんが言い出す。


いいよと返し、上着を羽織って外に出た。


夜のゲレンデは、いつも以上に寒くて、静か…


上着を来ても寒くて、震えながら歩いていると、



シンくんが、あたしの手を握って自分のダウンのポケットに入れた。



驚いていると、


「あったけーだろ?」


と、少年のようなかわいい笑顔を向けてきた。


「…うん。」


それしか言えない…


シンくんはなんでこんなことするの?


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