雪恋〜ゲレンデで恋して〜
「寒いし、帰るか。」


そう言われ、戻ることにした。ホントはもっと一緒にいたんだけど…寒さにも勝てないし…


宿のロビーに着いて、今日はこのままバイバイかとおもってると、


「遥、眠くない?もうちょい一緒いよ?」


シンくんからそう言ってくれるなんて…


「うん!!」


そう返して、ソファーに座った。


外に出る前と同じソファー。違うのは座ってるあたしとシンくんの距離。


シンくんはピタッとくっついて手を繋いでくれた。


さっきの事を思い出して照れ臭くて固まってしまう。


「遥〜。なに照れてんの(笑)」

とシンくんに笑われる。


「照れてないもん。笑わないでよ〜!!でも夢なんじゃないかと思って…」


膨れながらシンくんを見た。


チュッ…


「夢じゃねーよ。夢だったら俺が困る(笑)」



「もう!!誰かに見られたらどうすんの〜?」


「いいじゃん。見せつけてやれば(笑)」


「バカ!!」


恥ずかしいのと嬉しいのがごちゃ混ぜ状態。


「やっといつもの遥だな(笑)」


そう言われ、やっと今までみたいに出来るようになった。


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