雪恋〜ゲレンデで恋して〜
「ねぇ、あたしいつも会うときスウェットの気がするんだけど、メイクも落としてるし…」


「ハハハ。何今さら(笑)俺は気にしないけど。化粧しててもしてなくても、服装だって。どっちの遥でも好きだけど?俺もスウェットだし(笑)」


サラッと好きとか言ってくれちゃうシンくん。


「シンくんがいいならいいんだ(笑)少し気になっただけ。普通付き合ったばっかりでこれはないかなって」

「まぁ、普通に知り合って付き合ってたらそうかもな。でも、俺らは出会いがこうだから、いいじゃん。素の遥なんだし(笑)」



だよね。ホント今さらだ(笑)



突然、シンくんが、ギューって抱き締めてきた。しかもあたしを跨ぐような感じで…


「ちょっと、ここロビーだよ?」


なんて、言ってるあたしだけど、内心ドキドキしてる。


「いいじゃん。抱き締めたくなった。」


そう言って、しばらく抱き締められてるような状態。

偶然佐伯さんが通りかかって、


「オイオイ…ここで始めんなよ!」


なんて笑いながら去っていく。


「こんなとこでやんねーよ(笑)」


なんてシンくんも返す。


あたし絶対顔真っ赤だよ…心臓もたないよ…


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