きみに守られて
「あのさ、出会った頃って
ベラベラと調子こいて、
言い訳するみたいに
いろいろ話していたろう。
凄く見っとも無かったような気がする。
かっこわるかったよね。
まぁ今も変わらないけど、
ほんとーダセェー感じだよね」

「そうだったの?
でもそんなこと言っていたら
気持ち伝わらないよ。
まず、話さないと。
そしてしっかり聞かないと。
どんな言葉でも
一人の人間が生きてきた人生の中から、
生まれた言葉よ。
つまならい先入観で聞いたら失礼だわ」

優里はユリツキの手から
えのころ草を受け取る。
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