きみに守られて
「ユリ兄の思い出、
知りたいから教えて欲しい、
聞かせて」

「こんな思い出なんて
良い事なんて何も無いよ。
気分が滅入るだけだよ。
君にとって必要な話ではないと思うよ」

「違うもん、
必要か必要で無いかは
私が決める事です。私は聞きたいの」

「優しいなぁ君は・・」

「でしょう?
彼女になってあげてもよいよ」
薄く陰りある顔で優しく笑うユリツキ。

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