黒王子と銀の姫
19.赤と銀
最初に目に入ったのは、燃えるような赤い色だった。
夕焼けでもなく、血の色でもない。
それが、妻のドレスと髪の色だと気づくまでに、自分でも驚くほど時間がかかった。
夕焼けでもなく、血の色でもない。
それが、妻のドレスと髪の色だと気づくまでに、自分でも驚くほど時間がかかった。