黒王子と銀の姫
20.蝶々
人の気配を感じて、ユーリは庭掃除の手を止めた。
背後には離宮ごとの敷地を仕切る高い塀。
その塀を背にして、周囲を見回したけど、誰もいない。
(気のせい?)
首をかしげて空を仰いだ。
青い空を背景に、見知らぬ鳥の群れが、気持ち良さそうに飛んでいくのが見えたが、ただ、それだけだ。
背後には離宮ごとの敷地を仕切る高い塀。
その塀を背にして、周囲を見回したけど、誰もいない。
(気のせい?)
首をかしげて空を仰いだ。
青い空を背景に、見知らぬ鳥の群れが、気持ち良さそうに飛んでいくのが見えたが、ただ、それだけだ。