黒王子と銀の姫
落ちてきたのは、人間だった。

虫取り網をつかんだ青年が、塀のそばに無様にはいつくばっている。

「大丈夫ですか!?」
「大丈夫、そ、それより、め、眼鏡を……」

あわてて駆け寄ったユーリは、青年のそばに落ちていた眼鏡を差し出した。

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