黒王子と銀の姫
もともとは武門を誇る名家の跡取りだったが、近衛隊長だった父親は、反逆者の汚名を着せられて刑死した。

屋敷も財産も、貴族の称号も、国によって奪われた。

残された家族のうち、妹は重い病にかかっていたが、かつての主治医は、妹を簡単に見離した。

反逆者の身内を診てくれる医者はなく、医薬品を手に入れようとすると、法外な金額を要求された。

絶望の果てに、母親は父親の後を追い、クリムゾンと妹の二人だけが残された。







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