ハチミツ王子と俺様王子

「うっく…ぐずっ」

俺様は今だに私に抱きついて泣いている。


ワックスが付いた手を早く洗いたい。


しかも、午後の授業はもう終わってるし、部活の時間なのに…


どうしよう


「俺様!!もう部活の時間だよ!戻ろう?」


抱きついている俺様の背中を叩いた。


「俺様じゃない…大河。」

めんどくせ~こいつ!

どこまでわがままなんだよ!!

「はいはい…大河。部活行こう?」


「お前が付き合ってくれるなら…喜んで戻る。」


えっ!?


どうしよう…

部活行きたいし

でも…


「俺は葵が好き。好き。」

うっ

「葵が…」


んもう!!


「いいよ!!いいから部活行こう!!ねっ?」


大河がパッと顔を上げた。

「まぢで!?まぢでいってんの?」

「ならやめる?」


「めっそうもございません!!やばい泣きそう!!」


もう泣いてんじゃん…


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