恋々
海は、ただ黙って泣いていた。


「行きたくないよ…みんなと一緒に卒業したかった…っ」


「うん」


俺も一緒に卒業したかった。


俺なんかよりも海の方が何倍も悩んでいたのに


「あのさ…、俺海の事…」


「好きなんだ」


海が俺の方を見た。
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