I♥DOLL
彼の視線とあたしの視線がぶつかった。


「無視?」


やっぱり、彼だ。
…でもそのふわふわした容姿には合わないような声。


「今、声と顔があわないって思ったろ」


『えっ』


図星で思わず声を出してしまった。


「まあいいや。じゃ」


そう言ってふわふわ少年はあたしに背を向けて去っていった。


…何、なんだったの?

呆気にとられてしまった。




…その後はなんとか帰宅した。



――――

「沙織今日ヒマ?」


『は?』


学校に着くとすぐにいつもつるんでいるナツキに話しかけられた。


「今日さ、隣の高校の男子と合コンなんだけど、こない?」


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