I♥DOLL
―――
――

「やばいっしょ、沙織の隣♪」


休み時間のトークタイム。

いきなり友達の1人にそんな言葉をかけられ、驚くあたし。

危うく飲んでいた紅茶、吹きだしちゃうところだった。


『ゴホっ、…何?隣?隣って…転校生?』


「そうそう、中田慎二!!かわい~っ」


周りの女子も「だよね~」と共感しちゃうし。


嘘だろ、おい。


「あっ、でももしかして沙織のタイプではない?」


『えっ、あっ…』


「あったりまえじゃん!沙織はもっと大人の人だよ」


あれ?

あたしが言う前に言われてしまった。

しかも、あたし別に大人の人、タイプとか言った事ないんですけど?


「あっ、じゃあさ沙織!」


友達の中のミキがあたしの目の前に出てきて満面の笑顔を見せた。


『ん?』


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