I♥DOLL
―――


「ねえ沙織!なんで協力してくれないの!?」


『ごめん、あたしさアイツ生理的に無理なの。できれば同じ空気も吸いたくない』


本人目の前にして断るのは無理、と思っていたけど案外自分の意見も言えるものだな~、あたし。

今日、自分のことすごいと思った。


『そういう事だから、ごめ…』
「こんなのヒドすぎる!!!」


…へ?
何、何がおこったの?


『ミキ…?』


「沙織なんでそんな勝手に決めちゃうの?あたし、裏切られた気分!!」


え?
そんな…裏切ってなんかないよ?

すると、ミキが何かひらめいたような表情を浮かべ、キッとあたしをにらんだ。


「わかった…沙織、実は中田みたいな人がタイプなんでしょ?」


『は?!』


「それであたしと協力してくれないんでしょ?ズルイよ!!」


いやいや、待ってください。
そんなわけないし、その誤解だけはやめてほしい。

あたしが中田を…?
そんなご冗談、笑えませんって!


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