I♥DOLL
「ここすわんなよ」


そう言って自分の隣を指す中田。


『は?なんで?』


「ずっと立ってるの疲れるっしょ」


『いや、でも…』


「それにさ…」

あんた、あたしの事嫌いなんでしょ?
だったら余計座りたくないっつーの!
あたし、嫌われてるんだもん…


「ないてるよ?アンタ」


『は?』


嘘だと思って目の周りをゴシゴシすると本当だ、泣いてる。
涙流してるのなんて気が付かなかった。


「すわれよ」


なんなんだ、コイツ。
急にそんな優しくしちゃって。


『じゃ、お言葉に甘えて…』


そう言って中田の隣に座る。


「宮川サンってさ、親友の彼氏とっちゃうような人?」


…は!?

それは噂だし、
しかも普通このタイミングでそれ聞くか?

空気読めないのかよ、コイツ!


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