I♥DOLL
『え?』


見上げたら可愛い顔があたしを見ていた。


さっきの女の人といた、中学生の男の子。


彼もいたんだ(ひどい)。

可愛い目が心配そうにあたしを見ている。


「肩、貸しますよ」


なんだかふわふわした雰囲気の男の子に肩を貸して貰い、あたしは近くの段差に腰掛けた。


『えへへ、ありがとう…』


ふにゃと笑ってみせた。

まだ左足の痛みが止まらないからそう笑うだけで精一杯なんだ。


「大丈夫ですか?」


『うん、大丈夫』


あたしの返事にフワッと笑う彼に年上なのにドキンとくるあたし。


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