手のひらを太陽に

あっくん。

その男の子が私は小さい時だいすきだった。


家の近所に住んでいた同い年のあっくん。


顔も、実際の名前も覚えてはいないけど


私はその子をあっくんって呼んでて、


私が事故でお父さんとお母さんを亡くした時も


そっと頭をなでてなぐさめてくれた

落ち着くまでそばにいてくれた


あったかくて優しい子。


今でもはっきりと覚えてる。





お父さんとお母さんが亡くなって数年がたったころ、


突然、あっくんは東京に引っ越していった



私の前から姿を消した。




別れる時、私は泣いてた


その時あっくんは私の頭をなでてはくれなかった。



けど、けど、


きっと私は今でも





あっくんに恋してる。


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