重病患者
サークル
一瞬だった。
「おーい、ショウー??」
手をヒラヒラさせる
ハヤトは、不思議そうに
顔を覗き込む。
「あ、ああ。」
ありえなかった。
女なんか興味の無い俺のはず、だった。
目を奪われたのだ、女に。
天文サークルに入って
女は俺とハヤトを見て
きゃーきゃー言う。
だから女は嫌なんだ。
ろくに興味もないくせに
顔が良ければ
騒いで喚く。
でも目があった女は
きょとんとこちらを見て
その大きな目に
俺かハヤトをうつしていた。
まわりは金髪だらけなのに
黒い短めの髪をしていた。
目は大きく二重で
化粧はきっちりしてるが
嫌な濃さじゃない。
どストライクだった。