時空の彼方
「桜、大丈夫か!!」
「うん、ありがとう優」
怖かったのか袖を掴んでくる桜、とりあえずロン毛の部下には腹に一発蹴りをお見舞いし、桜を人質にとった奴は腕の骨をへし折ってやった。
「う、うあぁ!??腕、腕ぇ!!」
「うるせぇ!腕の一本くらいでがたがた言ってんじゃねえ!!桜行くぞ」
手を繋ぎこの場を離れようとすると、腕を折った男の仲間らしい奴らに囲まれた。
「小僧、貴様我々が武士と知っての振る舞いか!!」
仲間が倒されたせいか男達は刀を優に向ける。彼らを追っていた集団はその様子をじっとしたまま見ている。
途端に阿呆らしくなる。女を人質にとった時点で自分達が武士ではなくただのゴロツキになったと気づいてない馬鹿な男達。