時空の彼方





「おう歳、遅かったな。ん?どうした、そんな眉間にそんな皺寄せて」



三十代ぐらいの男が若い青年と将棋を打っていた。



「あれ本当だ!土方さん機嫌悪~い」




青年のからかうような口調に更に皺が増える。



「お、おいおい喧嘩するなよ?総司お前も絡むな、な?」



「はいはい」




総司と呼ばれた青年はまた将棋を打ちはじめる。土方は二人の側に座布団を置くと、ドサッと座った。



長い髪が床に広がる。




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