冗談じゃない!~ヤンキー先生と秘密のⅩゲーム~
唐突に母が口を開く。
「ナデシコ、あの先生はいい人ね。
どっかの誰かさんとは、全然違うわね……。」
母はちらと父の写真を見ながら話す。
「将来の旦那様候補No.1ねェ!」
「えぇ~~~!」
「あら、いいじゃない。
歳のことを気にしてるの?」
「いや、だから、違っ………!」
「いいのよ、私とお父さんなんて、10歳差の国際結婚よ?」
「そーいや、お父さんってイギリスの人だっけ?」
「そうよ。
だからいいじゃない。ね?」
「ね?じゃないでしょ?!」
「もう、だったらお母さんが言っちゃおうかしら。娘と結婚して下さいって。」
「いー加減にしてよ~」
「きーらいっ、きーらいっも、好きのうーちー♪」
母は、自分が勝手に作った曲を口ずさみながら、部屋の中に入って行った。