冗談じゃない!~ヤンキー先生と秘密のⅩゲーム~





「こわかったね…」



何を言ったらいいのかわからなくて、
ついには自分まで涙を流してしまったナデシコ。



ミズの後ろを追いかけるように外に出た。



いつもなら、自分たちのことがばれるからと言って、絶対に追いかけてこない崎冬馬が、今回は追いかけてきた。

「ナデシコ!…大丈夫か?」

ナデシコを優しく抱き上げる崎冬馬。
ミズにも、レンが寄り添っているのがここからよく見える。

「ごめん……先生。つい、涙が。」

「強がらなくていいよ。お前は妃木の先輩だけど、俺の彼女だろ…」



ナデシコは頷く。

「先生。名前で呼んで?」



「お前が呼んで。」





「と……うま。」



───チュ───



「ナデシコ、





俺を信じて?」





崎冬馬の目には、見上げるナデシコが映っていた。

「うん。」





もう一度、2人はキスをした。




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