『携帯彼氏』の災難!?
「安心しろ。お前が荒事を起こさない限り、私達も手荒なことはしない」

『うん…』

「お前だっていつまでもココにいてもしょうがないだろう? とっとと輪廻を巡るべきだ」

『うん、そうだね』

しかし返ってくる声は落ち込んでいる様子。

私は歩道橋の階段を上りながら、考えた。

人を慰める言葉なんて、ミナ以外に言ったことがないからな。

「それにな…」

なおも言おうとして、目の前の光景に言葉を失った。

歩道橋の下は交通量が多い道路。

そこへ落ちようとしている女子高校生がいる。

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