『携帯彼氏』の災難!?
何かの力が動いている。

ついに私の体は止まってしまった。

彼女との距離は2メートルぐらいなのに!

『マカ!』

しかしハズミの声で、冷静になった。

「こんなのに…負けるかぁ!」

集中して、体の中心に気を溜めた。

そして気は体のすみずみにまで広がっていく。

わずかに体が動き出す。

彼女はすでに、手すりから体を乗り出している。

「うぐぐぐっ…!」

思った以上に、力が強い。

『マカ! 頑張って!』

「分かって…る!」
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