『携帯彼氏』の災難!?
店内はそんなに広くはない。

ぐるぅ~と一周し終えて、ハズミを見た。

「どうだ?」

『うん、ヘアピンなんてどうかな? さっきビーズで装飾されてる可愛いヘアピンあったじゃん』

ヘアピン…と言うと、あそこか。

私はヘアーアクセサリーの棚に来た。

「どれだ?」

『あっ、アレ! あの水色の、花のラインストーンとビーズのヤツ!』

「あー、アレか」

私は手を伸ばした。割と高い所にある。

「んっ、んんっ」

指先をかすめるも、取れない。


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